『ハンバーガーはキケンなにおい!? 宇宙スパイウサギ大作戦』岡田貴久子 |
2012/05/03 (木) カテゴリー/児童書(小説)
お花見のためにハルが買ってきてくれた今大評判の「リュウおじさんのバーガショップ」のハンバーガー。中国で作っていて、ネットで通販できるらしい。ウサギは一口食べて早速航空宇宙防衛機関へ転送してみたところ、地球にはないはずの宇宙で一番貴重で一番危険と言われている”モグモグノキ”が入っていた。ウサギが現地に向かうとリュウおじさんことタウロス星人に見つかってしまうが、うまくリュウおじさんの友人のユリのもとに潜り込む。地球に不時着して一人助かったリュウおじさんは何とか宇宙船を作ろうと”モグモグノキ”を使ったハンバーガーで稼いでいるらしく、それが地元の人々の経済にも大いに貢献している様子。しかし、その”モグモグノキ”を狙っている宇宙ギャングが現れた。
「宇宙スパイウサギ大作戦」Pert2第2巻。
ありがとう!ウサギ!地球のために(笑)。とスパイしながら地球を守ってくれるピンクのウサギのぬいぐるみスパイ…。地域限定からグローバルに守ってくれている上に、今回はパンダも登場して可愛さ倍増。でもリュウおじさんがバーガーを販売することで地域経済が潤って云々…というくだりも素敵だし、リュウおじさんがどこまでもかっこいい。ええ?と思う部分とちゃんと科学的な部分が使い分けられていて、今回も楽しく読み切れました。
あ、パラパラまんがは前回からなくなったのでしたか…
「宇宙スパイウサギ大作戦」Pert2第2巻。
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ありがとう!ウサギ!地球のために(笑)。とスパイしながら地球を守ってくれるピンクのウサギのぬいぐるみスパイ…。地域限定からグローバルに守ってくれている上に、今回はパンダも登場して可愛さ倍増。でもリュウおじさんがバーガーを販売することで地域経済が潤って云々…というくだりも素敵だし、リュウおじさんがどこまでもかっこいい。ええ?と思う部分とちゃんと科学的な部分が使い分けられていて、今回も楽しく読み切れました。
あ、パラパラまんがは前回からなくなったのでしたか…
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『千年ジュリエット』初野晴 |
2012/04/17 (火) カテゴリー/一般書(小説)
東海大会初出場を果たしたものの普門館へは行けず、燃え尽きたチカだが校内はあっという間に文化祭モード。部員となった芹澤さんと共に文化祭を楽しむはずだったが…
「エデンの谷」…体育館での練習中に始まった芹澤さんと片桐部長の喧嘩に割り込んできたのはスナフキンのような格好をした女性。クラビエッタを吹く技術もさることながら、どうも草壁先生の過去を知る人らしい。山辺真琴は草壁先生の恩師の娘だったが、校下でピアニカを集めていたことを聞いた生徒会長・日野原も盗み聞きに加わる。草壁先生は真琴から祖父が残した遺言を聞きたかったのだ。
冒頭は奇天烈だけど、後半に向けシリアス度が増す。謎解きのメインである遺言にまつわる部分より、片耳が聴こえないというハンデを背負った芹澤さんの心に突き刺さるものが大きすぎる…。終わりに向かって次々次と展開して行くので冒頭から読み応えあり。ハルタは活躍したのに、オチひどい(笑)
「失踪ヘビーロッカー」…文化祭に部の存続をかけているアメリカ民謡クラブに出番の時間を譲った吹奏楽部だったが、部長の甲田が本番直前になっても会場に来ないというトラブルが。甲田の身に何が起きたのか…
学校と甲田が乗っているタクシー運転手と場面が交互に描かれます。学校側で甲田くんがどれだけハードロックに賭けているか、どれだけいい人間かを描き続けるだけにタクシーの中で起きていることがはっきり分かった瞬間吹き出してしまいました。
「決闘戯曲」…演劇部が使わなくなったコブタの衣装を汚してしまったお詫びに演劇部のいる視聴覚室に出向いたハルタとチカ。しかし演劇部は脚本が仕上がっていない上に脚本を書いた大塚くんが逃げ出したまま。ハルタとチカはその結末を即興で作り上げる場面に放り込まれる。
自分の先祖の物語を脚本にしようとした大塚君は何にぶつかったのか、どうやってこの物語を終わらせようとしているのかを演じながら考えるという「脱出ゲーム」の再現したような話。こういうのがうまい…し、実際面白い。
「千年ジュリエット」…入院している女性たちが始めたジュリエットの秘書たちが始めたサイト。1人ずついなくなっていく虹色の秘書たち。そして1人が文化祭の会場へやってきた。
これだけ吹奏楽部があんまり活躍しない。けどチカが…チカがとにかく素敵すぎる。物語にも泣かされたけど、チカの言葉がとにかくいいんです〜。そして連作らしく話も繋がっていました、意外なところに(笑)
青春小説という意味で、やはり文化祭は一番盛り上がらなくてはいけません。”RDG”然り”理由あって”然り”古典部”然り。今回は麻疹で文化祭が無くなるかもしれないという危機を乗り越えた日野原会長がよく分からない権力を振りかざして大活躍かと思ったら、最後にすごく味なことをして青春小説を締めくくってくれました。この人来年の話になったらいないんだよね・・・。切なくて苦くて眩しい要素が詰まり切っています。
イントロダクションで「芹澤さんが経験する最初で最後の特別な文化祭」と書かれていて結構ドキドキしました。
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「エデンの谷」…体育館での練習中に始まった芹澤さんと片桐部長の喧嘩に割り込んできたのはスナフキンのような格好をした女性。クラビエッタを吹く技術もさることながら、どうも草壁先生の過去を知る人らしい。山辺真琴は草壁先生の恩師の娘だったが、校下でピアニカを集めていたことを聞いた生徒会長・日野原も盗み聞きに加わる。草壁先生は真琴から祖父が残した遺言を聞きたかったのだ。
冒頭は奇天烈だけど、後半に向けシリアス度が増す。謎解きのメインである遺言にまつわる部分より、片耳が聴こえないというハンデを背負った芹澤さんの心に突き刺さるものが大きすぎる…。終わりに向かって次々次と展開して行くので冒頭から読み応えあり。ハルタは活躍したのに、オチひどい(笑)
「失踪ヘビーロッカー」…文化祭に部の存続をかけているアメリカ民謡クラブに出番の時間を譲った吹奏楽部だったが、部長の甲田が本番直前になっても会場に来ないというトラブルが。甲田の身に何が起きたのか…
学校と甲田が乗っているタクシー運転手と場面が交互に描かれます。学校側で甲田くんがどれだけハードロックに賭けているか、どれだけいい人間かを描き続けるだけにタクシーの中で起きていることがはっきり分かった瞬間吹き出してしまいました。
「決闘戯曲」…演劇部が使わなくなったコブタの衣装を汚してしまったお詫びに演劇部のいる視聴覚室に出向いたハルタとチカ。しかし演劇部は脚本が仕上がっていない上に脚本を書いた大塚くんが逃げ出したまま。ハルタとチカはその結末を即興で作り上げる場面に放り込まれる。
自分の先祖の物語を脚本にしようとした大塚君は何にぶつかったのか、どうやってこの物語を終わらせようとしているのかを演じながら考えるという「脱出ゲーム」の再現したような話。こういうのがうまい…し、実際面白い。
「千年ジュリエット」…入院している女性たちが始めたジュリエットの秘書たちが始めたサイト。1人ずついなくなっていく虹色の秘書たち。そして1人が文化祭の会場へやってきた。
これだけ吹奏楽部があんまり活躍しない。けどチカが…チカがとにかく素敵すぎる。物語にも泣かされたけど、チカの言葉がとにかくいいんです〜。そして連作らしく話も繋がっていました、意外なところに(笑)
青春小説という意味で、やはり文化祭は一番盛り上がらなくてはいけません。”RDG”然り”理由あって”然り”古典部”然り。今回は麻疹で文化祭が無くなるかもしれないという危機を乗り越えた日野原会長がよく分からない権力を振りかざして大活躍かと思ったら、最後にすごく味なことをして青春小説を締めくくってくれました。この人来年の話になったらいないんだよね・・・。切なくて苦くて眩しい要素が詰まり切っています。
イントロダクションで「芹澤さんが経験する最初で最後の特別な文化祭」と書かれていて結構ドキドキしました。
タグ : Y.A.
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『もろこし桃花幻』秋梨惟高 |
2012/04/17 (火) カテゴリー/一般書(小説)
元代末期、政情不安のため科挙を諦め成都へ帰る途中だった青年・陶華は従者ともはぐれ、乏しい路銀で何とか旅を続けていた。渓陵の城市近くの桃渓村にたどり着いたが賊に襲われることを恐れてか村人はいない。そこに女道士の杏霙と出会い、行者や商人が集まってくるが行き会った彼らは賊から逃れるため川を登って村を離れる。しかし普通では入れない方法でたどり着いたところは桃源郷かと見まごうようなのどかな村だった。
ところが容易に出入りできない村で彼らの目付役だった男が殺される。疑いをかけられるも互いにアリバイがあり、犯人は分からない。そして更なる事件が…。
「もろこし」シリーズ初の長編。
冒頭は渓陵城を攻める流賊の沈軍と、城市を守る顔軍師と側には”じい”と呼ばれる男が登場。ここで争っているために迂回してからになった桃渓村にたどり着いたのが陶華…で次々と人が集まってきたのにはそれぞれ理由があり。この外界と「吹雪の山荘」と化した桃源郷の村はもちろんリンクしているんですが、「シリーズ」らしい奇天烈さと歴史小説らしさが入り交じった不思議な味わいでした。オチはいくつかつきますが、ツッコミどころが満載です。
長編のわりには文字数が少なくてあっという間に読み切れました。何というか…銀牌侠の存在が一番薄い話だった気がする。もちろん”あってこそ”の物語ではあるのですが「もろこし」シリーズで話を締めてきた存在だけにもったいないかな。杏霙の登場も嬉しいけれど、あの”じい”と軍師は相変わらずでそれが嬉しい(笑)。杏霙のぶち切れもかわいいけど、もっとかわいくキレてほしいなあ。
ところが容易に出入りできない村で彼らの目付役だった男が殺される。疑いをかけられるも互いにアリバイがあり、犯人は分からない。そして更なる事件が…。
「もろこし」シリーズ初の長編。
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冒頭は渓陵城を攻める流賊の沈軍と、城市を守る顔軍師と側には”じい”と呼ばれる男が登場。ここで争っているために迂回してからになった桃渓村にたどり着いたのが陶華…で次々と人が集まってきたのにはそれぞれ理由があり。この外界と「吹雪の山荘」と化した桃源郷の村はもちろんリンクしているんですが、「シリーズ」らしい奇天烈さと歴史小説らしさが入り交じった不思議な味わいでした。オチはいくつかつきますが、ツッコミどころが満載です。
長編のわりには文字数が少なくてあっという間に読み切れました。何というか…銀牌侠の存在が一番薄い話だった気がする。もちろん”あってこそ”の物語ではあるのですが「もろこし」シリーズで話を締めてきた存在だけにもったいないかな。杏霙の登場も嬉しいけれど、あの”じい”と軍師は相変わらずでそれが嬉しい(笑)。杏霙のぶち切れもかわいいけど、もっとかわいくキレてほしいなあ。
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『ここはボツコニアン』宮部みゆき |
2012/03/22 (木) カテゴリー/一般書(小説)
モルブディア王国の端っこにあるフネ村で育ったピノが12歳の誕生日を迎えたその日、朝起きると赤いゴム長靴があった。決まり通り役所へ出向くと見事に”当たり”だったピノはそのまま落下、下にいたのはピピと「世界のトリセツ」という喋る花。そこで2人はこの世界が本物の世界の没ネタが集まってできた世界であり、その世界の成り立ちを変える役目を負っていることを知らされるのだが…
不思議…な小説でした。
ホントに「小説すばる」で連載されていたのかな(笑)。
世界自体はファンタジーっぽく始まるけれど、この世界の没ネタが積もって出来た世界で、モンスターもなり損ない。後でオープンになりそうな伏線も早々にばらしてしまったり、ゲームや映画をパクっていることを作者自らツッコミながら進むのだけど…ゲームネタは半分くらい分からなかったです。さすがゲーマー宮部…。楽しかったかい?とおもしろがりながら読むしかないです。挿絵も可愛いし、キャラクターもかわいいし「難しい本読みたくないんだよね」という中高生に勧めたいのですが果たして今の中高生が理解できるネタばかりか…となると、どうなのでしょう。ICOとかブレイブストーリーほどの真面目さが今のところ感じられないので“宮部作品”らしさを求めている人にはお勧めできません。
今のところ軽く楽しむ程度にはいいと思うのですが、一般的なRPGから見ると全く持って話は進んでいません。
何巻まで続くのだろうかと考えるとちょっと恐ろしい。
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不思議…な小説でした。
ホントに「小説すばる」で連載されていたのかな(笑)。
世界自体はファンタジーっぽく始まるけれど、この世界の没ネタが積もって出来た世界で、モンスターもなり損ない。後でオープンになりそうな伏線も早々にばらしてしまったり、ゲームや映画をパクっていることを作者自らツッコミながら進むのだけど…ゲームネタは半分くらい分からなかったです。さすがゲーマー宮部…。楽しかったかい?とおもしろがりながら読むしかないです。挿絵も可愛いし、キャラクターもかわいいし「難しい本読みたくないんだよね」という中高生に勧めたいのですが果たして今の中高生が理解できるネタばかりか…となると、どうなのでしょう。ICOとかブレイブストーリーほどの真面目さが今のところ感じられないので“宮部作品”らしさを求めている人にはお勧めできません。
今のところ軽く楽しむ程度にはいいと思うのですが、一般的なRPGから見ると全く持って話は進んでいません。
何巻まで続くのだろうかと考えるとちょっと恐ろしい。
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『レンタルの白鳥 その他のちょっと怖いお話十五編』ジョーン・エイケン |
2012/03/22 (木) カテゴリー/一般書(小説)
![]() | レンタルの白鳥 その他のちょっと怖いお話十五篇 (2012/02/01) 著者:ジョーン・エイケン 訳者:秋國 忠教 商品詳細を見る |
ジョーン・エイケンの短編集。オチが分からないという点では確かにホラーなのです、不条理だし。感覚的に怖い話もあるし、「ええ…」というやりきれない話もあったり。理解できない話も多かったので、解説できる人にしていただきたい…!
表題作の「レンタルの白鳥」が物語的には一番盛り上がるかも。人に勧められたフラットは白鳥付きだった劇作家の話なのですが、物語の展開自体はグリムとか昔話風なのにホラーなのでハッピーエンドにはなりませんで。つーか、次はどうなったんだ!と突っ込みたくなる話でした。
最初の「間借り人」は…病気とあの夫婦の関係が理解できなかったのですが怖いには怖い。「聴き方」は“怖い話”というより、これだけで読み応えある短編でした。「ウサギ肉の煮込み料理」は表題の通り…展開して行きました。これは気持ちのよい話ではないかも。「黒と白のゲーム」は児童書で読んだら面白いと思う。「笑う時刻」もY.A.で耐え得ると思うなあ。不気味ないや〜な感じの漂う話でした。「カルーソーにまつわるお話」はイギリスらしいホラーでした。何故かイギリスらしい…。「将軍たちを満載した列車」もイギリスっぽい。「助手」「停電」はホラーです。ハイ、ホラーの中でも苦手系でした。
副題にある通り「ちょっと怖いお話」なのですが、怖さがいろいろです。ただ文章の硬さが気になる。“怖さ”というのは感覚的なものなので、ストーリーテラー能力が高い人ほどより怖さが増すように思うのですが、怖いんだけどカクカクしていて児童書ほどストーリーに引っ張られるものがなかったかもしれません。もちろん翻訳しろと言われても出来ませんけど(汗)。
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